【子会社一筋リーマンが解説!】なぜ子会社への就職は「やめとけ」と言われるのか?メリット・デメリットや特徴は?

【子会社一筋リーマンが解説!】 大企業の子会社に就職するメリット・デメリットや特徴とは?

かでん
かでん

こんにちは、子会社一筋リーマンの かでん です。
今回は2013年から3社の大企業子会社を経験している私が大企業子会社へ就職するメリット・デメリットや特徴などについて解説します。

この記事でわかること
  • 大企業子会社に就職するメリット・デメリット
  • 大企業子会社の雰囲気などの特徴
  • 大企業子会社への就職に向いている人
  • そもそもの大企業の定義

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【はじめに】大企業子会社は意外と穴場の就職先である(特にBtoB企業)

穴場

就職活動や転職活動で皆さん大企業に入りたいと思いますよね?
大企業は安定していたり、高収入であったり、自慢できる肩書も手に入り、多くの人が大企業を目指します。


しかしながら大企業には高学歴な一部の人間しか入ることができず、二流、三流大学、Fラン大学生の入社は難しいです。


そんな大企業に入れない方におすすめしたいのが「大企業子会社」です。


大企業子会社への入社にはそこらの企業に就職するよりもメリットが多くおすすめで、意外と就職への穴場でもあります。


この記事では大企業子会社への就職に興味がある方向けに、子会社の特徴について解説しておりますので、ぜひ最後まで御覧ください。

かでん
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特に親会社がBtoB企業の場合は目立たないため、さらにねらい目です!


大企業の子会社に就職するメリット・デメリット(特徴)

メリット

  • 福利厚生が親会社基準で充実している
  • 業務が楽である
  • 会社規模の割に大きな業務を扱える
  • 親会社のネームバリュー(信頼度)で仕事ができる
  • 比較的安定している
  • 入社が容易
  • コンプライアンスがしっかりしており比較的ホワイト
  • ある程度の給与はもらえる

デメリット

  • 給与が親会社と比べると低い
  • 使えない親会社の社員が上司となることがある
  • 親会社に伺いをたてるため仕事のスピード感が遅い
  • 自身のプライドが高いと居心地が悪い
  • 裁量権がなく、仕事の自由度がない
  • プロパー社員のモチベーションが低く、悪影響を受ける
  • コンプライアンスが厳しすぎてめんどくさい
かでん
かでん

次の章でメリット・デメリットについて詳しく解説していきます!

メリット8種

メリット

福利厚生が親会社基準で充実している

大企業の子会社に就職する最大のメリットは「充実した福利厚生」です。これは子会社のメリットとして世間的にも大きく知られています。


大企業は言わずもがなその資金力から様々な福利厚生があり、その福利厚生を子会社も真似しているor準じていることが多いです。


「充実した福利厚生」は従業員が長期で働きやすい環境を整えてくれるため、安定して働いていきたい方にはぜひチェックしていただきたい項目となります。

かでん
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最も重視していただきたい福利厚生は「住宅手当(寮・社宅も)」の有無です!


業務が楽である

子会社が行う仕事は、親会社と比べると楽であるである場合が多いです。


子会社には親会社社員が行うにはコストパフォーマンスが悪い業務が割り振られます。


例えば福利厚生を管理する業務や、給与や旅費を支給する業務などは単純作業であり、わざわざ高い人件費を払ってまで親会社の社員に行わせるほど重要な仕事ではありません。


その他にもすでに成長性のない業務や、既存の顧客を相手にして安定した成果を出すような仕事が子会社に移管されるケースもあります。


そのため上記ような重要でない業務を給与の低い子会社に業務を移管(丸投げ)しているケースが多く、業務が比較的楽であることとなります。

かでん
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この特徴は売り上げの外販比率が低い子会社に多いです。


会社規模の割に業務に携わることができる。

親会社は信頼度や資金力が大きいため大きな仕事をとってくることができ、その大きな仕事を下請けの子会社に割り振ります。


例えばビルを建てる仕事であれば、建設会社の親会社だけで一つのビルを作るのではなく、子会社が建設機材や重機の手配、内装などの電気工事などを請け負います。


このように子会社は親会社のブランドや信用を利用して、会社規模の割に大きな業務に携わることができるのです。

メモ

ただし、「ここにビルを作る」というような決定権は親会社にあるため、子会社にはそのような大きな裁量があるわけではない点に注意しましょう。


親会社のネームバリュー(信頼度)で仕事ができる

親会社が大きいほど知名度があり、新規顧客の開拓や他社とのビジネス提携などが容易となります。(「知名度=信頼度(安心度)」なので)


このため子会社では親会社のネームバリューを生かして、営業活動を有利に進めたり、仕事を円滑に進めることができます。


確かに私の経験では、特に新規顧客を相手にする際に、親会社のネームバリューを使った商品やサービスの売り込みがしやすかったですね。(聞く耳は持ってもらえる)

かでん
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仕事以外の私生活でも、その信用度の高さから住宅ローンの審査が通りやすかったり、知人や家族に会社名を言いやすいといったメリットもあります。


比較的安定している

子会社は親会社から安定的に仕事をもらえることや、親会社のネームバリューから仕事がしやすいため安定した経営が可能です。


業績が悪化した際も親会社からのサポートを受けられることが多く、倒産のリスクは少なく長期の就業も可能です。


ただし、近年では日本の国際的な地位低下、国際的な競争の激化が目立ち始め、親会社そのものの経営が危ういという事例も出ています。


そうなると、より費用の掛からない会社へ仕事がアウトソーシングされ子会社の売却や子会社の合併などに巻き込まれてしまう可能性もあります。

かでん
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そのため近年ではその「安定」というメリットが薄れつつあり、「比較的」としました。


入社が容易

子会社は親会社よりも知名度がないことや、給与などが劣っていること、学歴フィルターの緩さなどなどの観点から親会社よりは入社が容易です。


また、特に近年(2023年現在)では転職する人が増えたことや、人手不足といった要因からより入社が容易となっています。


また、「子会社はプライドが許さないから嫌!」といった人も一定数おり、そんな人もライバルからいなくなるので意外と穴場なねらい目になります。

メモ

特に親会社のビジネス形態がBtoB(企業間取引)である場合は親会社自体の知名度が低いので、さらにその子会社の知名度が低くなるので就職する際の穴場になります。


コンプライアンスがしっかりしており比較的ホワイト

親会社はその高い知名度や信頼性を低下させないように、コンプライアンスが厳しい場合が多いです。


特に近年では、パワハラ・長時間労働・サービス残業などの「ブラック企業」と断定されてしまう社内の悪い情報がSNSや口コミサイトですぐに拡散されるようになりました。


そのため、親会社と関係の深い子会社で不祥事があると親会社にも影響を与えてしまうことから、子会社にも親会社と同等の厳しいコンプライアンスの順守が近年では厳しく求められています。

コンプライアンスとは?

コンプライアンスとは「法令遵守」を意味し、企業や個人が守るべき法令や社会的ルールのことを指します。

かでん
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子会社で不祥事があると「親会社でも同じような不祥事があるのではないか?」と、多くの人が考えてしまうので子会社でもコンプライアンスが厳しいのです。


ある程度の給与はもらえる

子会社というと給与が低いイメージがありますが、それは親会社と比べた場合です。


世間一般の会社と比べると経営が安定しており、親会社のネームバリューもあるためそこそこの給与はもらえます。


業界や業務内容によっては40代で1,000万円を超える収入を得られる子会社もあり、意外と侮れません。

注意

 ただし、飲食業界やサービス業などの親会社の給与ですら低い業界では、子会社の給与も低いです。


デメリット8種

デメリット

給与が親会社と比べると低い

子会社に就職するデメリットとして有名なのは給与の低さです。


子会社は力関係が弱いことや、利益率の低い事業を押し付けられていることなどから親会社よりも給与が低いことが多いです。


職種にもよりますが、体感では親会社の給与の70%~80%程度が子会社社員に支払われていることが多いです。

かでん
かでん

同じような仕事をしているのにもかかわらず、子会社のほうが給与が低いこともあり、不条理に感じてしまいます。


使えない親会社の社員が上司となることがある

子会社には親会社の人間が出向・転籍してくることが多く、親会社の社員が課長職や部長職などの役職につき、子会社の社員の上司となります。


そのような親会社の社員は、親会社では役職を与えることできない問題のある社員であることもあり、仕事へのモチベーションが低かったり、クセのある人間であることが多いです。


そのため一緒に働く子会社社員は、力の強い親会社の社員に強くものを言えなかったり、納得のいかない状況に置かれることとなります。

かでん
かでん

ただし、親会社からくる社員が全員無能なわけではありません。
無能ばかりだと子会社がつぶれちゃいますからね。
役員やそれに近しい上位の役職には親会社の有能な社員が来ることが多く、子会社の経営責任者として自覚をもって働いてくれる方が多いです。


業務の決定権が親会社にあり業務の自由度がなかったり、スピード感が遅い

子会社は業務についての決定権がないため、何か物事を決定する際に親会社にお伺いを立てなければなりません。
これは大きな物事を決定する際に顕著になります。


そのため意思決定までのフローが長くなり、仕事をスピーディに行うことができず、子会社の社員はモヤモヤすることとなります。


私のいた会社では新入社員の採用人数までも親会社にお伺いをたてており、従業員のモチベーションが下がっていました。

メモ

逆に考えると親会社の確認が入るため、大きな失敗をすることがないことや、責任を親会社に転嫁できるといったメリットもあります。


自身のプライドが高いと居心地が悪い

これは自身のプライドの問題になりますが、年下の親会社社員に使われたり、やりがいのある仕事を親会社の社員がしているのが耐えられない、と感じてしまう方は子会社にいると居心地が悪く感じてしまいます。


また、親会社の中には横柄な社員もおり、見下されることもあります。

かでん
かでん

これらが耐えられない方は子会社への就職はおすすめしません。


プロパー上司のモチベーションが低く、悪影響を受ける

子会社のプロパー社員の上司は出世が頭打ちになることが多く、出世できても課長までであったりするなど、出世が見込めないケースが多いです。

そのため、出世への諦めから仕事へのモチベーションが低い人が多いです。


そんな上司の姿を見ていると「あれが将来の私の姿かぁ・・・」と感じてしまい、若い世代のモチベーションにまで悪影響を与えてしまいます。

かでん
かでん

私はやる気のない上司や先輩の姿を見て転職を決めました。


コンプライアンスが厳しすぎてめんどくさい

上記のメリットで挙げましたが、子会社は親会社と同等のコンプライアンスの順守が求められます。


そのためブラック企業の割合が低いといった特徴がありますが、コンプライアンスが厳しすぎて自由に仕事ができない、めんどくさいといったデメリットもあります。


例えば「ミスを防ぐための過剰チェック」や「前例のないことへの抵抗感」、「ハラスメント防止研修などへの過剰な研修への参加要請」などなど。


そこまでやらなければいけないの?と思うような厳しいものがあります。


【まとめ】子会社への就職に向いている人の特徴とは?

まとめ

今回紹介したように大企業の子会社への就職は、大企業のもつ安定感・安心感を与えてくれます。


その代わりに親会社への劣等感・理不尽さを感じる場面もあり、言ってしまえば一長一短であり、人によっては合わないかもしれません。


大企業の子会社を3社経験した、私の独断と経験では以下のような方が子会社への就職が向いているのではないかと感じますので、ぜひ参考にしてみてください。

大企業の子会社への就職に向いている人
  • 高学歴でも低学歴でもない人(日東駒専~Eランク大学くらいかな)
  • 出世欲がなく、ある程度の給与が稼げればいいと思っている人
  • 成長よりも安定性を重視したい方(企業そのもの、自分自身問わず)
  • ブラック企業を避けたい人
  • 入りたい企業が定まらず、とりあえず就職したい人

【豆知識】売上の半分以上が親会社からである子会社について

売り上げの半分

子会社の中には売り上げの多くを親会社に依存いたり、その逆で、親会社に依存せず独自で売り上げを作っている会社があります。


前者を「内販比率の高い子会社」、後者を「外販比率の高い子会社」といい、内販比率の高い子会社では、今回紹介した子会社の特徴が反映されている可能性が高いです。


一方で、外販比率の高い子会社では親会社に依存していないことから、今回紹介した子会社の特徴が当てはまらないことが多いです。


「内販比率の高い子会社」は入社難易度が低く、「外販比率の高い子会社」は入社難易度が高い傾向にあります。

かでん
かでん

「内販比率の高い子会社」・「外販比率の高い子会社」については別途記事にしたいと思います!


【豆知識】親会社に依存せずに稼げている子会社は別会社として考えよう

親会社に依存しない

子会社は「内販比率の高い子会社」、「外販比率の高い子会社」に分けられ、上記で紹介したような特徴があります。


「外販比率の高い子会社」は親会社に依存せず稼ぐ力があるため、親会社の影響力が低く、独自の裁量権があります。


そのため、プロパー社員でも出世もでき、給与も多いこともあるため、今回紹介した子会社の特徴は当てはまりにくいと考えたほうがいいでしょう。

かでん
かでん

親会社とは別の業界でビジネスをしている子会社のほうがこの傾向が多いです。
【例】NTT都市開発、日鉄ケミカル&マテリアル、プリマハムなど


【おまけ】そもそも大企業とは?その定義は?

そもそも大企業とは?

さて、ここまで大企業の子会社について解説してきましたが、そもそも大企業とは何でしょうか。


実は大企業とは明確な判断基準はなく、人や業界、知名度、その時の企業の勢いにより、変わってきます。


そのため、ここでは私なりの大企業の条件を下記にまとめました。
下記の条件に当てはまるほど大企業であると思ってください。

大企業の条件(私、かでんの独断と偏見)
  • 「就職四季報の総合版」で紹介されている会社(超おすすめ!)
  • 単独の従業員が1,000人を超えている(ホールディングス制の企業は主要会社でカウント)
  • 資本金の額または出資の総額が1億円超え
  • 業界のシェアの上位3以内(市場規模によりかなり異なるので注意)
  • 知名度がある(BtoB企業は参考程度)
  • Youtubeの就職関連チャンネルで紹介されている。(ワンキャリアなど)
かでん
かでん

就職四季報の総合版は就活前前に必ず購入しましょう。

企業情報だけでなく「こんな企業があるんだ!」といった発見につながります。


今回ご紹介した内容をご参考に、優良な子会社を見つけてみてください!

この記事以外にも大企業の定義などについては詳しく後日解説する予定ですので、お楽しみに!

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